もう愛情を求めない
「綾ちゃんのお母さんとお父さんは、しばらく綾ちゃんと一緒にいられなくなったんだ。


だからね、この谷口さんが綾ちゃんと一緒に生活することになったんだよ」


「やだ!
綾、母さんと父さんを待ってる!」



私はそう言って奥の方に走って逃げて行った。


「あ~。
まだ受け入れられないんですよ。

最初の方は苦労なさるかと思いますが、慣れれば落ち着いていい子です。


大人しいので、世話しやすいと思いますよ」



おじさんは谷口さんに言うと、私を捕まえに来た。


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