もう愛情を求めない
「綾ちゃん。

前のお母さんとお父さんとは一緒にいられないのは寂しいと思うけれど、新しいお母さんやお父さんは、綾ちゃんのことを見捨てないよ。


安心していってらっしゃい」


おじさんに私の大好きなお母さん、お父さんを否定された気がした。



しかし私は抵抗しても、あっさりと連れて行かれるのであった。



「では、よろしくお願いします」


おじさんに世話になって間もない。


だからまた気持ちを切り替えなきゃいけない。


運転席で運転してくれている、私の父親になるおじさん。


そして後部座席に乗っている隣のおばさんは、私の母親になる人。



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