sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜
「何故、目を逸らす。」
「だ、って……」
これじゃあ、恥ずかしくて心臓が保たない。
どうして私、この御曹司にこんなにドキドキしてるんだろ。
ふと、視線を上げると艶っぽい瞳と目が合う。
い、いつもの冷え切った目は何処へ……
司はそっと手を伸ばし私の頬に手を添える。
そして一瞬、何か言おうと躊躇った彼は私の頬をギュッと摘んだ。
「ひゃっ!?なにす…」
「とにかくこれ以上俺の手を煩わせるな。いいか、わかったか?」
コクンコクン、と頷いてみせると司は私の手を取って歩き始めた。
さっき、何を言おうとしたんだろう?
まだまだ、この御曹司は謎だらけです……。