sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜




おかしな女だと思われた?


いや、司にとって私は最初からおかしな女か……


ユキちゃんの頭を撫でて立ち上がると、丁度タイミングよく固定電話が鳴った。



誰だろう……?

受話器を取っていいか、司に聞きに行こうとしたが、書斎にこもるとなかなか出てこないし声をかけていいのか戸惑う。



リビングをうろうろしているうちに鳴り止むだろうと思ったが一向に止まらない。



ああ、もう!


鳴り止まない音に痺れを切らした私は勢いよく受話器を耳に当てた。



「司?司か?」



受話器を耳に当てるとすぐ、私の返答を待たずに電話の向こうの相手は言った。



五十代くらいの男性の声。
司の知り合い?



「あの……彼は今手が離せない状態で……よければお名前を……」



「君は、司の何だね?」



え?司の何って……


「…………婚約者、です。」



私は堂々と婚約者と名乗っていいのか
一瞬、すごく戸惑ってしまった。



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