sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜

■どん底の凡人女




【梢side】





やけに冷房が効いた都内のお洒落なカフェで
私は思わずアイスティーを持つ手を滑らしそうになった。



「…………え?な、何て…?」




「だから、悪い。俺と別れて欲しい。」




洒落た丸テーブルの向かいには頭を下げる彼氏の陽介(ヨウスケ)

あまりにも突然で私の頭はパンク寸前。



「どうして……わ、悪いって何が…?」


嫌な心臓の音がする…

絶対何かの間違いだ。

だって今日の朝だって一緒に起きて
いつもと同じくおはようのキスして…


いつもと何も変わらなかったのに。


ねぇ、冗談でしょ?



「悪い……他に、好きな人がいる」



お願いだから、嘘だって言ってよ。



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