七色の明日

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そして放課後になった。


「皐月くーーん一緒に帰ろ」


あの子いっつも皐月のこと誘ってるよね。



「ごめん。香織と帰るから」


そう言うと、私のことをすごく睨んできた



「香織。…行こう。」


「………う、うん。」



帰り道、皐月とは何気ない会話をして歩いていた。


『私のこと好き?』


本当はそう聞きたいけど聞けない。


だってもしそれで何も答えてくれなかったら? もう普段どうりに会話ができなくなってしまうかもしれない。


その方が嫌だから私はいつも


『大丈夫、皐月はちゃんと私のこと好きだから』

と自分に言い聞かせている。





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