ジー・フール
その結果、僕らは2つしかないベットに3人泊まり、菊永は女性と3人で4人部屋に泊まることに決まった。
結局男性群はキツキツで、菊永は広々と部屋を使えるのだ。
いったいあの口論はなんだったんだと思える。
菊永のこだわりもよくわからなかったのに、簡単に乗り換えてしまった。
恐ろしい。
604号室。
エレベータに近い部屋だった。
菊永は806号室。
カード式のドアを開けて中に入った。
すぐ先にバルコニーが見えた。
白いレースのカーテンに、外の光が差し込んでいた。
「まぁまぁ2人部屋のわりには広いんじゃない?」
倉田は呟きながら、奥へ進んでいく。
冬樹はバックを置いてバルコニーに出た。
僕は少し遅れて靴を脱いだ。
広いと言っても、ただ寝る場所だ。
ベットが2つあって、テレビとちょっとしたソファーにテーブル。
左手にはトイレと洗面所。
よかったのは、トイレとお風呂が別だったことだ。
「このあとどうすんの?」
玄関から女の声が聞こえた。
振り向くと菊永の姿が見えた。
彼女はずかずかと中に入ってくる。
「こっちは質素ね」