青空からのサプライズ

「青葉先輩、あたし…田原ゼミに入ることになりました!」

「俺も、田原ゼミだよ?」



田原教授は、あたしに青葉先輩の事を教えてくれた人

そして、あたしの病気を治したいとくれた人


あたしが高校時代に東京で手術を受けた

その時、医者から紹介された


あたしが、T大学に入る


きっかけになった人




「え?そうなんですか?一緒ですねぇ!」

「学年が違うけどね!ねぇ、七瀬さん…」

「なんです?」

「敬語やめてよ!俺さ、友達感覚でいたいな?」

青葉先輩って、壁のない人だなぁ


「でも……」

「あっ……あのさ、俺
友達いなくてね、ずっと病院生活だったから……ダメかな?」

「んーいいのかな?」

「俺がいいって…言ってんの!」

「なるべく、使わないようにします」

「七瀬さんさぁ、彼氏いるの?」

「はい!一緒に住んでいます!」

「そうなんだ…… 」

「先輩は?」

「女友達すらいないよ?」

「じゃあ、あたしが1番ですか?」

「そうなるね……」

「なんか、嬉しい!!」

「そう?」

「青葉先輩!仲良くしましょうね!」

「敬語……」

「あ」

「七瀬さん、ドジでしょ?」

「よく言われます」

「かわいいと思うよ」


こういうことサラッと言えるって

凄いと思う



「先輩、タラシ?」

「……違うと思う」

「絶対!!タラシだよ!うんうん!!」

「結って…良い名前だよね」


ほらほら、天然タラシだな



「ありがとうございます」

「敬語」

「あ」

「2人の時、結って…呼んだらダメかな?」

「2人じゃなくても、いいよ」

「彼に悪いし、特別な感じでいたいから
2人の時、結って呼ばせてよ!
あだ名とかある?」

「七瀬だから、ナナって呼ばれてたよ!」

「ナナ、2人の時は、奏汰って…呼べない?」

「へ?そっそ…奏汰?」

「なぁに?」

「何で入院してたの?」

「再生不良性貧血っていって……」

「あたしも!!」

「え?」

「あたしも同じ病気なの!!」



2人きりの時

呼び名が

青葉先輩から、奏汰になった日


あたしと奏汰が同じ病気だって知った



特別な感じでいたいって



奏汰が言っていたけど



感じじゃなく



確実に特別な人だと思ったよ











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