幼なじみの罪ほろぼしと恋心
「花乃の為に選んだんだから」

「……ありがとう」

「着けてみる?」

「あ、うん。着けてみたい」


私はそう言いながらネックレスを首元に合わせつけようとする。

でも鏡が無いからなかなか上手くいかないでいると、その様子を見ていた大樹が言った。


「俺がつけるよ」

「え? 大樹が?……じゃあ、お願い」


驚いたけれど頼んでみると大気は私の後ろに回り、私の手からネックレスを引き取った。


「長さこれくらいでいいかな?」


大樹は長さを調整しながら言う。


「う、うん」

私は結構緊張しながら頷く。

大樹相手に緊張するのは変だけれど、ぴったり後ろに立たれ、首元に手を伸ばされてしまっては気せずにはいれらない。

力の入る私に向かって大樹が呼びかけて来た。

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