幼なじみの罪ほろぼしと恋心
「花乃、おはよう」


会社迄の道を歩いていると、後ろから声をかけられた。


「おはよう、沙希」


直ぐに隣に並んだ沙希は、今日は黒いトレンチコートを羽織っていてた。

グレーのパンツだし、今日は須藤さんと飲み会だって言うのにあまり女らしさを意識していない様なスタイルだ。

先週なんて、オフィスではまずいんじゃないかってくらいの大胆なミニスカートだったってのに。


「花乃、今日は頑張ってるね」


沙希も私のファッションをチェックしていたらしい。

私は当然と頷いた。


「須藤さんとの飲み会だからね。沙希は先週と比べてシンプルだよね」

「まあね。私的には今日は会社の飲み会って位置づけだから。頑張る必要ないでしょ?」


沙希はなんだかとても機嫌がいい。


ここ数日話題には出なかったけど、彼と上手くいってるのかな?


「二週連続飲み会だけど、彼は大丈夫なの?」


先週は朝方まで飲んでたって話だし。
心配させてるんじゃないのかな?


私の質問に沙希はきょとんとした顔をした。

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