私は先輩の浮気相手。






その時ケータイにメッセージが届いた。


「んーだれだれっ?」


「分かってるくせに…」




ケータイにはやっぱり先輩からのメッセージだった。



「唯、ちょっと行ってくる」


「うんっ!内緒にするからねっ、応援してる!」


「はいはい…」




教室を出て、突き当たりの廊下まで歩く。

その右手にある空き教室に入ると、先輩がケータイを見つめていた。



「あ。かすみちゃん」


「何の用ですか」


「俺に会いに来て、って用だよ」


「……馬鹿ですか」



< 110 / 329 >

この作品をシェア

pagetop