私は先輩の浮気相手。
お化け屋敷はそこそこ空いていて、すぐに入れた。
「あ。先輩、お化けのお人形ですよ」
「う、うわぁ……。何て不気味な…」
「こっちには可愛い女の子の…」
「そ…それって幽霊じゃない?」
「そうなんですか?髪が顔にかかっててよくは見えないけど…」
「何でそんなに冷静なのっ?」
先輩があたしの背後にいて、さっきから腕を握られている。
なんだか可愛いなぁ。
あっという間にお化け屋敷を出て、あたしは背伸びをした。
「何か面白かったですね、先輩」
「う、うん……」