私は先輩の浮気相手。






教科書を地べたに置くと、しゅうの傍でしゃがみこむ。



「ねぇ、しゅう。起きて。

移動教室だよ」




「んー、行かねぇ」


「行こうよ」


「やーだー」




全く。

一度決めたら、しゅうは意地でもいかないんだから。




頬に軽くキスをすると、しゅうの目がゆっくり開いた。




「行こうよ」


「ちゅー、ほっぺじゃやだ」



「ここは学校」


「いいだろぉー?」




あたし、しゅうだけには本当に弱い。


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