甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
「おはよう。何が焦ったの?」

「おはよう。三奈。何でもないよ。忘れ物したかも…て思ったけど、鞄の中で見つけたの」

アワアワ…とごまかす。

「ねえ、ねえ、聞いた?宮澤さんの噂。

お正月に京都で黒髪の着物美人とホテルにいたって噂」

「黒髪の着物美人?」

私の髪色はマロンブラウンだ。

「ねえ、都と宮澤さんって付き合ってるんだよね?なのに…」

「つ、付き合ってなんかないよ!
どうして?」

「仲良さげじゃない?都と宮澤さん。
最近、一緒のとこ見かけないけど、上手いこと過ごしてるんだよね?」

「もう、勝手に妄想しないで。始めから付き合ったことないから。さあ、仕事仕事!」

"黒髪の着物美人"

アナ○イの香り…きっと、その女性を助手席に乗せてたんだ。

やっぱり、私は"ついで"だったんだ。

視界が滲みそうになったけど、なんとか堪えることができた。




< 77 / 159 >

この作品をシェア

pagetop