恋の魔法と甘い罠~おまけSS
「よ」

「おお、晴希久しぶり」


待ち合わせた居酒屋に着くと、凪はもう個室に入って既に生ビールを飲み始めていた。


「だいぶ待った?」

「いや、今これ来たとこだし」


凪はジョッキを軽く持ち上げてそう言った。


「毎日忙しそうだな」

「まあな」


最近は……つーか、ずっと仕事が忙しくて、もう何ヶ月も定時に帰れていない。


「小さい子が二人もいるのに、こんな生活してたら、玲夢ちゃんも大変なんじゃね?」

「まあ、そうだろうな」


玲夢は二人目の晴哉(セイヤ)が一歳になったとき、職場に復帰した。

保育園への迎えがあるから、毎日定時で帰っている。

毎日職場に行って、帰りに保育園へ迎えに行くから、玲夢が一人になれる時間はほとんどない。
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