恋の魔法と甘い罠~おまけSS
そんな後悔があったからか、わざわざ自分から今日が誕生日だということを教えるなんてできなかった。


だからこうやってプレゼントを準備してくれたのはほんとに嬉しい。


そう思いながら右手の親指と人差し指に挟んだままの指輪をじっと見つめていたけれど、



「ちょっと貸して」



その声と同時にそれがすっと視界から消えた。



「は、晴希さんっ!?」



ひとり慌てるあたしをよそに、



「ほらもう一回」



晴希さんはやさしく微笑みながら手を差し出してきた。


その仕草は、そこに左手を乗せろということだとわかっているけれど、まるで結婚式のワンシーンのようなこの状況に、どきどきしすぎて手を出すことができない。
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