運命の出会いって信じますか?
38
憂鬱に思っていると、そんな日は直ぐにやってくる。

今日は化粧品が配達されるはずの第一土曜日。

いつもの子が配達じゃなければ良いんだけどな…。

でも決まって土曜日に来る宅急便はあの子が配達してくる。

そこで私はハッとする。

あの子は土曜日なら私が家に居る事が分かっていて、わざと土曜日は休みを入れないとか…。

そんなうがった考え方をしてしまう自分が嫌だった。

今まで考えもしなかった事が次々思い浮かんでくる。

「どんな知り合いなのよ、お姉ちゃん。」

ますますあの子を意識するようで、気分がもやもやする。

一層、お姉ちゃんに聞いてしまおうか。

そう思った瞬間、インターフォンが鳴った。

ごくりと息を飲み込んでから、玄関へ向かう。

< 265 / 478 >

この作品をシェア

pagetop