運命の出会いって信じますか?
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あまりぐっすり眠れなかった。

まだまだ重たい体でベッドから這い出す。

自分の気持ちと正反対に、その日は恐ろしく良いお天気だった。

何か忙しくしていないとおかしくなりそう。

私は部屋の片づけをする事にした。

「あっ。」

私のパソコンのそばから、英輔が送ってくれたタイの冊子を見つけた。

私はその場に座り込んで、冊子を手に取った。

英輔はここに居る時はあまりタイの事には触れずに、この冊子も英輔がタイに帰った後でちゃんと内容を確認しておくように言っていたっけ。

私は英輔がまとめたその冊子をパラパラとめくる。

最後のページに英輔の直筆の文字を見つけた。

多分これはタイ語だろう。

タイ語が分からない私にはその走り書きのような言葉の意味は分からない。

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