運命の出会いって信じますか?
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「華!」

私はうっすらと目を開けた。

ここはどこだろう。

目の前にはどこかで見た顔。

「お姉ちゃん。」

「華、気分はどう?」

私は真っ白な天井が目に入った。

「お医者さんを呼んでくるよ。」

お姉ちゃんの後ろから、聞こえる声。

ああ、柏木さんの声だ。

段々正気が戻ってきたようだ。

柏木さんは部屋の入り口近くで誰かに話しかけている。

ベッドに横になっている私の視界にはその姿は入らず、気配だけ感じた。

「華が急に倒れたって、彼が華のスマホから私に連絡をくれたの。えっと…、
名前を聞いていなかったわね。」
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