運命の出会いって信じますか?
もう昼休みも半分ほど過ぎている。

「良いのよ。華もついにお母さんか。」

楽しそうに真美が言う。

「しっ~。まだそうと決まったわけではないんだから。」

「でも赤ちゃんが出来ていたら、日下君が帰ってきてすぐにでも結婚式を挙げないと、お腹が目立ってきちゃうよ。」

さすが二人の子供を産んでいる先輩だ。

私が知らない知識がどんどん真美から投げかけられる。

「とにかく行ってらっしゃい。」

真美はニコニコしながら、私を見送ってくれた。

私は会社を出て、ゆっくりと歩き出す。

昼からの診療時間にはまだ早いので、コンビニに寄ってお弁当を買ってから、家に戻った。

そこへメールが届いた。

-もう病院へ行ったか?-

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