運命の出会いって信じますか?

少し早目に迎えに行って、二人の初めての土日の休日をゆっくり過ごそう。

私はそんな事を考えていた。

「おはようございます。」

私が声を掛けながらオフィスに入って行くと、奥から塚田部長が手招きをしている。

私は塚田部長のデスクの前に立った。

「おはよう、日下君。これからの事なんだけど、もう少し前進させていこうと思う。」

その言葉足らずの言い方に、私は首をかしげる。

「契約のチェックを実践して行こうと思う。それを何とか今度の異動の時期にまでに形にして、ここにも何人か配属してもらおうと思う。」

塚田部長はゆっくりと微笑んだ。

「部長、まだ早すぎますよ。もう少し時間が欲しいです。」

私は慌てて部長に言った。

確かに自分が想定していたより、マニュアル作りは順調だ。

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