運命の出会いって信じますか？

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研修後から毎日のように日下君から食事に誘われていた。

新入社員でも、なかなか定時で退社出来ない。

まだ仕事を教わっているこの時期に、自分達の都合で帰るなんて出来ないのだから、時間が合う訳がない。

それを私は断る理由としていた。

そうやってあまりに私が食事を断るので、彼は平日の夜に誘う事を諦めたらしい。

だから最近は毎金曜日の夜に来る日下君のラインが恒例になりつつあった。

それは土日どちらかで一緒に出掛けようという内容だった。

いわゆるデートのお誘い。

私が彼のラインに返信するのは、3回に1回くらいだった。

－明日の土曜日は空いている？－

もう何度この文句を見ただろう。

会社では決して仕事以外の事を話さない日下君。

その事は私にとって、とても助かっていた。