運命の出会いって信じますか?
いつものお姉ちゃんからは想像も出来ない表情。

ほんのり顔を赤くし、上目遣いで柏木さんの様子を伺っている。

「…私は帰るね。柏木さん、姉の事をよろしくお願いします。」

私はそこに居る事が憚られ、すっと立ち上がった。

「ありがとう、華さん。」

柏木さんはとてもいい人なのだろう。

あんなお姉ちゃんをあっさり手なずけてしまった。

二人がこうして出会った事は、英輔の言う運命の出会いだったのかな。

カフェの外に出ると、私は空を見た。

気持ちの良い日差しが私に注いでくる。

「ああ、私も英輔に会いたいな…。」

私は海の向こうで頑張っている英輔を恋しく思った。















< 99 / 478 >

この作品をシェア

pagetop