恋の魔法と甘い罠Ⅱ




「今日ね、悠亜さんと一緒に紗羽さんのお宅にお邪魔してきたの」


「へえ」



九時を過ぎてようやく帰ってきた晴希さんと夕食をつつきながら、今日の出来事を報告する。



「相変わらず溺愛だったよ」


「溺愛って、蓮のこと?」


「うん」


「はは、あいつがあんなに子煩悩だとは思わなかったな」



大学の頃から知っているからか、晴希さんは可笑しそうに笑いながら話してくる。



「紗羽さんが寂しそうにしてた」


「なんで?」


「蓮くんが涼夏ちゃんばかりになってるからじゃないかな」



一日中見ている訳じゃないからなんとも言えないけれど、紗羽さんの蓮くんを見る瞳を見ていたらそうじゃないかなーと思った。
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