恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「はい」


“……”


「もしもし」


“……”


「晴希さん?」



けれど、スマホからは何も聴こえなくて。


画面を間違えて押してかけてしまったのかな?


そう思って切ろうとした瞬間耳に届いてきた声。



“……鮎川さんよね?”


「……」



それはなぜか女性のもので。


けれど、すぐに誰だかわかってしまう。


だって晴希さんが一緒に出張に行った相手を知っているんだから。



「……石崎、さん?」



あたしがそう言うと、声の主はふふふと笑う。



“今ねー、どこにいると思う?”


「……」


“ホテルの部屋”



ホテル……


けれど、今日は泊まりだって言っていたから、ホテルに行くのは当然で。
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