恋の魔法と甘い罠Ⅱ
真っ直ぐ過ぎて居心地が悪かったせいでそらしていた視線を、朔の方へちらりと向ける。


そしたら朔もいまだにあたしの方を向いていたせいで、ばちっとそれが絡み合う。


その瞬間、朔はその瞳をやさしく細めてきて、とくんっと鼓動が静かに跳ねた。


今更心臓が反応してしまった自分に戸惑っていると、いつの間にかまた串が目の前に差し出されていて、


無意識に焼き鳥をぱくっと頬張ってしまっていた。



「あ」



食べてしまった……と気づいたのは、満足そうに微笑んでいる朔が目に飛び込んできたとき。



「美味い?」


「…………うん、美味しい」
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