恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「で?」


「え」


「迫られてんの?」



至近距離で顔を覗き込まれながらそう訊かれたけれど、あまりにも近すぎて言葉が頭に入ってこなくて。



「どうなんだよ?」


「えっと……もう一回言って?」


「はあ?」



眉を寄せながら不機嫌そうにそう言う晴希さん。



「だって! こんなに近くにいたら、どきどきしすぎて何も入ってこないんだもん!」


「は?」


「この状況だけでいっぱいいっぱいになっちゃうの!」



そう言うあたしに晴希さんは目を見開く。



「何言ってんだよ。もう一年半以上一緒に住んでんだろ? この距離だって珍しくもないだろ?」
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