柚と柊の秘密









柚に戻って数時間で心が折れかけたあたし。

こんな生活を毎日送っている柊は、本当に尊敬だ。

弱いあたしには無理だから、今日は帰ろうかな。

そんなことを考えていたが……





「戸崎さん!」




教室に入るなり、心配そうな顔で駆け寄ってくる女子。

そう、山形さんがいたのだ。




「戸崎さん、ごめんね。

部室寄ってたら遅くなって。

戸崎さん、酷いことされたんだよね?」




山形さんは自分のことのようにあたしを心配してくれて。

そんな山形さんの存在に、じーんときた。





柊、山形さんのこと散々言ってたよね。

だけど、本当にいい人じゃん。

どうして山形さんを責めるんかな。

そんなことを思いながら、




「大丈夫だよ、ありがとう!」




山形さんに笑顔を返す。




山形さんのおかげで心が軽くなった。

よく考えたら、あたしはひとりぼっちじゃないもんね。

山形さんもいるし……

健吾君だって。



< 176 / 363 >

この作品をシェア

pagetop