吸血鬼、頑張ります。


高校生の姉、香織。
小学生の妹、沙織。

両親は離婚し、母親は病死。

父親に引き取られた二人はアパートに住んでいた。

しかし、父親は女を作ってアパートを出て行った。

母親の貯金と、姉のアルバイトで生活をしていたが、ついに底を尽き、二人は心中する事にした。

ガスの元栓を開けて、部屋に目張りをし、風邪薬を大量に飲んで横に成った。


静電気か、何らかの火の気によってガスに引火して、爆発し火災に成った。


鉄観音とは顔見知りで、色々と二人を思い、力に成っていた。


今回の吸血鬼の儀式で、香織と沙織は鉄観音の下僕になる。


吸血鬼が死者を生き返らせた場合、それは吸血鬼ではなく不老不死の肉体を持つゾンビになる。

生きた人間が血を吸われると、不死身の吸血鬼になる。

この場合、王以外の吸血鬼は人に噛みついても虔属は作れない。

だが、王以外は定期的な血液摂取が必要になる。

王が世代を交代した場合や、王が何かによって消滅した場合、この虔属達も消滅する。


そう言う説明を、鉄観音は二人に話して聞かせた。


驚くほど素直に話を理解してくれて、拍子抜けした程だった。


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