TABOO【短編】
触れた手が一華の背中にまわる。
とめられないんだ。
一華がほしくで唇をふれさせる。
2人は秘密の共有者。
赤い罪を背負った共犯者。
「祐…っ」
「一華……」
汗ばんだ手さえ、にぎることをゆるされてない俺達。
深く溺れて、もどることができなくなった。
何度おわりにしようと思っただろう。
はなしたくない。
「瑛地、こっちだよ」
「…祐っ!!よかった。久しぶりだったからもっと話したかったんだっ」
「瑛地…お前さ、なんで…」
「祐。なんでなんだろうな。もう一華と知り合って6年たつ。」
「………。」
「結婚して3年。想いはつうじあってると思ってたのに…。俺はまだ……」
「瑛地…」
「俺はまだ……。片想いのままなんだ。」
悲しい運命はさけられない。
罪は絶対的なもの。
俺はお前を愛したくて生まれてきたんだ。
一華……。
赫い、罪を背負った、二人きりの恋……。