その瞳をわたしに向けて

「美月っ!」


その声と同時にもう一方の腕も強く引っ張られ、川村の車まで連れていかれずにすんだ。

直ぐに川村との間に大きなスーツ姿が立ちはだかり美月を隠す様に盾になった

「…………剛平」

思わずホッした


「ロビーの警備員からあなたがうろついていると連絡が入ったので…………何をしてるんですか? ここへの出入りは禁止のはずですが」

急いで来たのか、息を少し切らしていながら川村を睨みつける松田

そんな松田に舌打ちしながら、余裕があるような顔して口の端を上げる


「会社には入ってないさ。イズミに用事があるわけじゃなく、清宮美月ちゃんを待ってただけじゃないか」


松田の顔がより一層川村を睨みつける

「……………清宮保さんの方からも、あなたを妹の美月に近づかせるなと言われていますから。」


えっ…………? 兄さんから?


「はっ?!なるほどな……………おかしいと思ったよ今回の事は。そうか、清宮だなぁそっちの方からの刺しがねなんだな…………」


「?」

なんで兄さんが出てくるの……………?
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