その瞳をわたしに向けて


ふにゃんとした笑顔を作る美月



「頭が良くってぇ、人気があって、いい人ですごく優しくて………大好きだったんですよぉ」

へぇ………それなりに恋愛もしてきたのか、このお嬢様も……

「でも、最後は嫌われちゃいました。」


「………なんでか聞いていいか?」


「…………笑えますよ、だって私にストーカーしてた自分の親友を、私の浮気相手だって誤解してたんだから………」


「…………」


「私とキスした杉村常務は、立花さんに許して貰えるでしょうかぁ……?」

懇願する美月のその大きな瞳に見上げられ、一瞬ドキッとさせられる

「さっきも言っただろ、そんな事くらいで別れたりしないって。ガキじゃないんだから………」

松田の言葉にホッとした表情をする美月

「そっかぁ~そうだよねぇ」

また、ふにゃんとした笑顔を見せる


「…………変な奴だな、そこはお前が心配することじゃないだろ」



会社では、それなりに愛想良くしている時もあるが、その笑顔も人に対して明らかに壁を作って見えた清宮

初めは、財閥のお嬢様だから、ただの高飛車なだけだと思っていたが、たまに見せる視線を気にする態度はストーカーにあったせいか?


うつらうつらと船を漕いでいる美月の頬に手を伸ばすと、くすぐったかったか手のひらに顔を傾けてきた

完全に酔ってる、じゃなきゃセクハラだよな………

そう思いながら、暫くネコをあやす様にピンクに染まった頬を撫でた。

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