キミに出会うまで
電車に乗って、普段は使わない駅で降りた。


優樹は黙って、私の手をひく。


優樹の手から、緊張が伝わってくる。



「ここだから」


着いたのは、有名ブランドのジュエリーショップだった。


「えっ、誕生日でもないのに、どうしたの」


「いいから、入って」


優樹が名前を伝えると、店員さんが奥から箱を持ってきた。


「ごめんな、サイズだけはわからなかったから、中途半端なサプライズになって」


「えっ・・・どういうこと?」


「お連れ様、サイズの確認をさせていただいてもよろしいでしょうか?」


「ふぇ、あ、はい」


軽いパニック状態で、店員さんにも変な返事になってしまう。


「少しゆるいくらいですので、特にお直ししなくても大丈夫かと思います。


気になるようでしたら、後日お持ちいただければお直ししますので」


「ありがとうございます、ではこちらで」


「かしこまりました」



優樹が店員さんに支払いを済ませるのを、黙って見ていたけど。


どうして、指輪を買ってくれたんだろう。






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