一目惚れの片想い
コンコンッ


「どうぞ」


吉岡さんが立ち上がるのに合わせ

先輩と俺も立ち上がる


「こんにちわぁーー」

元気いっぱいに、登場したのは

茶髪のクルクルパーマがよく似合う

かわいい男の子

「コラッ!!」


その隣で保護者のように叱る

鈴木さん!?


「鈴木さん、春陽(ハルヒ)は、クール系に1番向かないでしょ」

「吉岡さん!この顔がクールだったら
様になるのと思わない?
どうにか、したいのよね」


鈴木さんが男だと思っていた俺は

顔を引き攣らせた


「鈴木です
企画、拝見させて下さい」


うっとりするくらい綺麗な鈴木さん

よく顔を見ていたら

5年前のSouと重なった

髪の色、目の色は違っても

企画書を真剣に見る姿

間違いない




Souだ




かけている黒渕の眼鏡は、ダテだろう

「いいですね
春陽に使いたい」

「鈴ちゃんが、いいなら俺、頑張る!」

「吉岡さん、契約して貰っていいかな?」

「鈴木さん?春陽には、ハードル高くないかな?」

「やれば出来る子だから!ね?春陽?」

「出来る!出来る!」

春陽君が、無邪気に言ってくれた


企画が、1発OKになるとは、予想外


何度も通って、通いつめようと

思っていた


「「よろしくお願いします!!!」」


先輩と頭を下げた




「こちらこそ、よろしくお願いします」


にっこり笑って、鈴木さんは春陽君を連れて、出て行った


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