一目惚れの片想い
翌日


いつものように、仕事終わりに皆でお見舞いくと

鈴木さんは、ベッドに座って

テレビを見ていた


「奏」

「玲音くん!!」


吉岡さんに抱きつく


「俺、検査の結果聞きに行くから、皆と仲良くできるよな?」

「うん!出来るよ!」


吉岡さんが部屋を出た後


「私、頭がおかしくなったみたいなので…」

「どうしてそう思うの?」

森永さんが優しく聞いた

「昼にね、知らない人が来て
そう言ってた」

広瀬さんと目が合った


「それって、どっかの社長みたいな人と
女優みたいな?」


「うん!そんな感じの人!
私の頭がおかしくなったから、玲音くん
お医者さんとお話ししてるんでしょ?」

「鈴木さん」

「はい」

「他に何か言われた?」

「また来るねって」


ガラーッ


「奏!!」

凄い勢いで入って来たのは、エロ社長


もちろん鈴木さんは、記憶がないから

固まる


「だれ?」


ちょっと、おびえながら

社長の手を除ける


「本当に私を忘れてしまったのか!?」

「な…に…?」


明らかに鈴木さんが怯えてしまっているので、社長を引き離す

「あっ!!まだ、来るなって言っただろ!」

吉岡さんが社長を嗜める


「玲音くん、だれ?」


鈴木さんが吉岡さんにしがみつくのを

見ると、社長は慌てて


「こら!!玲音!!奏から離れろ!!」


「奏がひっついて来てんの!」


「ダメ!離れなさい!!」

「やだぁーー!!玲音くん、捨てないで!」

「奏!!お父さんだよ!おいで!?」




はい?







「しりません!!」


吉岡さんが鈴木さんを離して、ベッドの上にあぐら

鈴木さんを後ろから、ふんわりと

抱きしめるようにする

鈴木さんの右手をとりリングを指差す

「コレ何かわかる?」

「わからない」


リングを抜き取ると、鈴木さんに見えるように


「〝kanade & minato〟湊さんは、この人
奏は、湊さんの娘なんだよ」


鈴木さんは、社長をジッと見てから


「あの… 何で捨てたの?」


そんなことを聞いた


社長は、「すまない」とだけ言い

俯いた


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