双子の御曹司

「私をつまみにするの辞めくれるかな? そろそろ私、反撃に出ていい?」

「なっなんだよ? 心配してやってるんだろ?」

私の心配より自分の心配しろ!

「ハァ…私、居なくても良くない? 帰っていいかな?」

「なんでだよ? まだ来たばっかじゃん!」

「そうですよ遥さん!もう少し良いじゃないですか?」

「あのさぁ…もう面倒臭いから聞くけどさ? 麗華ちゃん水野の事どう思ってる?」

「えっ…あっあの…」

麗華ちゃんは、モジモジして水野は突然の爆弾に驚いてオロオロしてる。

水野のバーカ! 私を甘く見るな!
まぁ結果が分かってるから、落とせるんだけどね?

「水野もさぁ? 私をだしに使わないで、はっきりしろよヘタレ!!」

水野は観念したようで、立ち上がると背筋を伸ばし、麗華ちゃんを見つめる。

「麗華ちゃん! 俺と付き合って下さい!」水野は頭を下げ、右手を出した。

麗華ちゃんは、私の顔を見てどうしようとモジモジしてる。
私が頷いてあげると、麗華ちゃんも立ち上がった。

そして「はい!宜しくお願いします!」と言い、麗華ちゃんは、はにかんで、そっと右手を水野の右手に置く。

すると水野は「ヨッシャー!」と左手でガッツポーズをして喜ぶ。

ふー…
何とか纏まったか…

「はい! よく出来ました。これで私は居る必要なくなったでしょ? 後はごゆっくり! 水野ゴチね?」

残っていたビールを飲み干し、じゃー!と、言って、私は店を出た。
すると、後ろから水野が追いかけて、店を出て来た。

「渡瀬!」

「なに? 麗華ちゃん放ってどうしたの?」

「…有難うな? これタクシー代!」

「良いよ! まだ電車あるし!」

「お前も一様女だし? 何かあったら、目覚め悪いじゃん!」

「うるさい! でも有り難く、頂いとくよ! ほら、麗華ちゃんのところに早く戻んなよ?」

「おー! 気をつけて帰れよな?」

水野は上機嫌で店に戻って行った。

せっかくだから、タクシーで帰ろう。




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