計画的俺様上司の機密事項
「そういえば、園田部長、どうやら転勤みたいね」


化粧室へと向かい、2人の先輩たちと並んで歯を磨き、化粧を直していたときだった。

1個上の真鍋先輩が眉毛をかきながら話した。


「えっ」


園田部長。うちの部署の部長で、わたしを誘ってきた人だ。

同じく1個上の渡瀬先輩がはみがきを終え、口を拭いて話に入ってきた。


「あの人、片っぱしから女漁ってたみたいだから。いい報いよね」


「それ、ホントですか?」


化粧ポーチからリップを取り出そうとしてするりと指から落ちて洗面台の横の台に転がった。

渡瀬先輩がまったく有沢はおっちょこちょいだな、と笑いながら拾ってくれた。


「有沢、知らなかったの? 有名だよ」


「……そうでしたか」


「この間も別の部署の女の子を捕まえて、出世できるんだから付き合おうよ、なんて甘い言葉でささやいてたみたいだし」


「付き合うだけで出世できたら、苦労しないっての」


そういって2人の先輩は顔を見合わせて笑っていた。

園田部長、やっぱりそういう人だったんだと落胆した。
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