隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~
ひとりで勝手に想像を膨らませていた私だったけど。
「……ちょっといいなって思ってた人はいたけど、でもそれだけ。好きまではいってないから」
「そう、なんだ」
聞いちゃいけなかったかな。
何だか少し悲しそうに見える真子ちゃんの横顔に心が痛んだ。
真子ちゃんみたいに可愛い人でも、切ない恋してるのかな。
「なんかごめんね。雰囲気暗くしちゃって。でも、琴ちゃんの恋は応援するから」
私の両手を取って握った真子ちゃんは、さっきまでの表情とは違い優し気に笑ってくれてる。
努めて明るくしてくれる真子ちゃんに私も素直に喜んだ。