幼なじみ×秘密の学園
記憶が一気に鮮やかになって、
私の頭を駆け巡る―…。
何で私、忘れてたの?
海登に
必死になってたから?
だとしたら海登への気持ちは
それより強かったんだね…。
でも…
賢人…私…
「…ずっと待ってたのに
…私を置いていったのは
賢人でしょ…?
なのになンッ…」
唇に…感触…
賢人にキスされた…
やだ…
海登が見てるのに…
「ヤッ…!」ドンっ!
それと同時に
海登が悲しそうな顔をして
『じゃあな、瑠美…。』
その“じゃあな”は
一瞬の別れなの?
それとも…―。
「いやっ、
ヤダ…いやだよ…」
私を置いていかないでよ、
海登…。
小さい時から
ずっと一緒だったじゃん…。
海登の背中が小さくなるー…。
胸…が苦しくなるよ…。
なんとも言えない気持ちになって地面にへたりこんだ。
