幼なじみ×秘密の学園


海登を膝枕してあげた。持ってたタオルを貸して、手を握って―…


私はそのぐらいしか出来ない…


海登の代わりになりたくてもなれない―…


海登はホントにツラいみたいであたしの手をギュッとした。



救急車―…


救急車!!!!!


早く来て!!!!!



ピーポーピーポー……


遠くにサイレンの音がすると思ったのは覚えてる。


玄関が開いて、担架を担いだ人入ってきて―…


救急車に乗り込んで、病院に行って…



そして今、1人で医者の話を聞いている。




「海登くんはストレス性胃炎でしょう。本人がストレスを感じて無くても、体は知らずにストレスを感じてることがあるんです。
それと風邪も併発してますね。
かなり重度なのである程度良くなるまで入院です。」



『…そうですか…』



あたし…気づいてあげれなかった…


何となく、疲れてるのはわかってた…



あの時ああしてあげれば良かった…


これをしてあげれば良かった…


もっと気にかけてあげれば良かった。


後悔ばっかりが募る…


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