幸せのかけら
"ーー愛、こっちきて"
美味しいお酒と料理を堪能し、響が探してくれたホテルに入った。
親には結の家に泊まるって言って、許してもらった。
ウソをつくのはドキドキするし、申し訳ない気持ちになるけれど……それ以上に今は響と一緒にいたかった。
"ううん、今はこっちがいい"
響に指定された場所ではなく、自ら響の胸に飛び込んだ。
"甘えんぼ"
"いいの。
響何かつけてる?
せっけんのいい匂いがする"
"あー、そういえば親が柔軟剤変えたとか言ってたな"
"私この匂いすき"
ぎゅっとしがみつくと、響はさらに引っ張り、ベットの上に2人で転がりこんだ。
"何するの"
"別に?
さ、まずは愛の不安を取り除こうかな"
ニヤリと笑う響に、ついに言うときが来たかと覚悟を決める。
"……響は、就職、地元で考えてる?"
ずっと聞きたかったこと。
響は分かっていたのか、真剣な瞳で私をみた。