幸せのかけら





"ここまででいいよ。
今日はありがとう。
気分転換になった"




俺が強引に誘ったのに、律儀に頭を下げる響の彼女。





"気をつけて帰ってね。
響のこと、信じてやって"



"うん。
ちゃんと話し合うよ。
なんだかんだ言って、私……響じゃないと嫌みたい。
皆、響と私のこと心配してくれて、ほんとに良い人達だね"






………素直な彼女。
本当に羨ましいと思ってしまう。
響を想う気持ちが痛いほど伝わってくる。
真っ直ぐで、温かくて。






"皆喜ぶよ。
山中さんと話してみたいって言ってたし"



"そう思ってくれたら嬉しいな。
じゃあ、今日はご馳走さまでした。
また学校で"







最後まで丁寧だな。
そんな彼女を、改札まで見送ったあと、サークル仲間の待つ飲み屋に戻った。







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