黄金と四聖獣
女将さんのその言葉に、私たちは驚いて
「本当ですか?」
と聞き返す。
女将さんは頷くと、
「ただし!」
と切り出す。
「夕食、風呂、枕投げのセットだよ」
それを聞いて、シオン様の表情が固まる。
無理もない…
昨日、一番女将さんにボコボコにやられていた
のは、シオン様だったのだから。
「ま…枕投げはさておき、ここに置いてもらえるのは嬉しいことだ。お願いしてもいいか?」
そうシオン様が答えると、女将さんは
「はいはいはい、喜んで。なら、今日の夜も楽しみにしてますぞ」
と、怪しい笑顔で言った。
その女将さんの笑顔に、シオン様の顔は
少し引きつっていた。