黄金と四聖獣
「あんた仮にも麒麟様だろ」
「あはは、まぁ、そうみたいだけど」
シオン様が笑いながら言うと、ゼンは
「うん、まぁそれはどうでもいいわ。」
とため息と共に言った。
「それより礼を言いに来た。もう二度と会えないと思ってたリズリに会うことが出来た。あんたのおかげだよ、シオン」
率直にそんな事を言われて、シオン様も
エーラもポカンとする。
「…なんだよ」
ゼンが居心地悪そうにそう言うと、
「お前はお礼なんて言えないんだと思ってた」
と、エーラが直球で言う。
「てめぇ、俺をなんだと思ってんだ」
とゼンは苦笑いしながらつっこむ
「まぁ、言いたかったことはそんだけだ。」
ゼンがそう言って、そそくさと立ち去ろう
とすると、シオン様がゼンの手をつかんだ。
「…よかった。君と女将が再び巡り会えて。その手助けができて。二人は想い合ってるんだろう?」
とシオン様はニコニコしながら言った。