黄金と四聖獣
「シオン様大丈夫ですか?つつかれたとこ、赤くなってますよ」
と、エーラが少し呆れたような、困ったような
顔をして、シオン様の額を触った。
「あはは、まぁ、私が悪いからなー」
とエーラが触った額をおさえながら言った。
その時、部屋の扉がガラッと開いて
ゼンが入ってきた。
「何やってんだ、騒々しいな」
そんなゼンの面倒そうな声に、エーラが
「何しに来たんだよ」
と反応する。
ゼンは、そのエーラの言葉を無視して、
「シオン」
と呼びかけた。
シオン様が額をおさえながら振り返ると、
ゼンはギョッとしたような顔をした。
「…なんだそのデコ」
「ちょっと、クオンにつつかれてな」
シオン様がそう困ったように答えると、
ゼンは呆れたような顔をした。