黄金と四聖獣
「え?」
と、間抜けた声で私が返すと、フィアネは
「だから、シオン様が麒麟様なのです」
と、繰り返すように言った。
…そんなはずない、だって…
「私はただの人と人の子だ。」
そうフィアネに言うと、
「私だって、ただの人の子です。さっき、石が生み出すと言いましたが、私はなにもこのままの形で石からでてきた訳じゃないんです。私は人と人の間に産まれた、初代朱雀の記憶を持つ人の女の子でした。17歳の時、この近くの祠に祀られるメノウを触るまでは。」
つまり、フィアネは、初代朱雀の
生まれ変わりで、前世の記憶を持っている
だけで、元はただの人だったと…
それが、石に触れた途端不老不死のような
体になり、そして朱雀の力も宿った。
ということだろう。