君が罪なら俺は罰を受け入れる






【忘れんなよ、俺の存在理由】






俺はバカ女にそう返信をした。








『……………え……?』





俺の返信を読んだバカ女は小さな声で、そう声を漏らした。






(本当にバカな女。ここは映画館、しかも上映中だっつーのに)



(声なんて出すなよな……)







『…………小原?』




不思議そうな顔で俺を見つめ、そう俺を呼ぶバカ女。









【もし元彼にウザがられたら俺が慰めるし。

 もし元彼が困らせるなって言ってきたら、俺が“それ以上に女を泣かせたバカは誰だよ”って怒鳴りこんでやるよ。

 だから心配すんな!お前はお前の納得いくように話したいことがあれば話して来い。

 気持ちを伝えたいなら後悔のないように、ちゃんと伝えてこい!

 どんな時も俺がちゃんとお前をフォローすっから】






ちょっとだけ時間がかかってしまったメッセージ。



でも無事にバカ女の元に届き、バカ女はそのメッセージに目を通す。







(俺が、俺がどんな時も、どんなお前でも、傍にいるから……)






『………行ってこい』





俺はバカ女に小さな声で、そう言った。




それを聞いたバカ女は俺の言葉を噛みしめるように首を縦に何回か振った。









『…………ありがと、小原』




そう、小さくお礼を言うバカ女。




いつもその瞳に見つめてもらいたいのに。


いつもその声といつまでも語り合っていたいのに。




いつも、遠くさせるのは俺。



いや、元彼を想うコイツのせいー………





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