君が罪なら俺は罰を受け入れる
いくらでも伝えてやる。
いくらでも届けてやるよ、それがお前の幸せに繋がるなら。
『俺の愛は深くて重いよ?』
『いいよ、私も同じだから。
だから、二人でいっぱい幸せになろうね!』
顔を上げ、満面の笑みでそういうバカ女は本当に輝いて見えて。
バカ女の笑った顔から放たれる輝きが周りの景色を色濃く、鮮やかにしていくようで。
俺はその場で鼻で笑ったー……
『………小原?』
『好きな女に好きって言われるのも。
すっげー大切な女が自分の彼女になってくれるのも。
景色が変わっちゃうくらい、すっげー嬉しいんだなって思ってさ。
俺、今、マジで最高。人生で一番最高な時かもしれないわ…』
『私も同じだよ。こうして小原の腕の中にいるともっと、もっとそう思っちゃう!
すごいね、誰かを好きになることも、誰かに愛されることも。
今日のこと、今、この瞬間の喜びの涙も幸せな感覚も絶対に忘れないよ、私』
『………うん、俺も』
ーー忘れない。
どんなに時が経っても、この瞬間の喜びも、抱き合って伝わってくる温もりも、絶対に忘れない。