奴隷少女と我儘王子
「その瞳は……」
「気持ちが悪いでしょう? 生まれた瞬間から私は『呪われた子』なんです。だから私の事を高く評価して頂いて、大変申し訳ありませんが……私にはそこまでの価値はありません」
 出来るだけ感情を殺した、淡々とした声を意識して話す。
「アル、私はお前の能力を評価して金貨5枚が妥当だと判断した。お前のその瞳が呪われたものであっても、お前の能力に影響がない限りは問題はない。ただし、その目はそのまま隠しておけ」
「はい、ありがとうございます」
 良かった、この奴隷商人さんは《解る人》だ。
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