私の恋は、期限つき
いつものように仕事をしていると来客が


「いらっしゃいませ。」

声をかけて扉を見ると、いま気になってる営業マンだった。


彼は、経営コンサルタントで先月からこの工場にくるようになった。


「新川さん、いらっしゃいませ。今日は、社長とお約束ですか?」


「安藤さん。こんにちは!今日は、近くまできたから顔をだしただけで、約束してませんよ。」

知的な感じでいながら、優しい笑顔に、つい見惚れてしまう。

「そうだったんですか。社長は、外出してますが、お茶いれますので、一息ついてってください。」

「じゃ、お言葉に甘えて。
あ、これよかったら召し上がってください。」


新川さんから渡されたのは、温かいたい焼きだった。
「ありがとうございます。」
たい焼きを受け取り、新川さんを応接セットへ案内してお茶を用意しにいく。


よし、社長もいないし、今日は、新川さんのこと少しでも聞こう。


よいと思っているが、新川さんの個人情報は、まったくといってよいほど、知らないのだ。


煎茶ともらったたい焼きを持って、新川さんのもとへ行く。


「どうぞ。」

「ありがとう。」


事務のもう一人の年輩の女性に目配せをしてから、新川さんの側に座る。
< 2 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop